露殿物語(読み)つゆどのものがたり

改訂新版 世界大百科事典 「露殿物語」の意味・わかりやすい解説

露殿物語 (つゆどのものがたり)

仮名草子作者不明。寛永(1624-44)初期成立。写本1巻,絵巻物3巻。江戸時代初期の遊女評判記として,もっとも古いものといえる。いちおう物語の形式をとっており,朝顔の露の介という16歳の少年が,元吉原遊女と親しくなり駆落ちするが,女は捕らえられて連れ戻される。しかし女はまた逃げ出して行方不明になる。露の介は女を探して京へ上り,六条三筋町の遊里を通りかかって,遊女吉野と親しくなる。このところで三筋町の遊女32人の評判があるが,各遊女を花や木にたとえているのが特徴である。やがて元吉原の女が露の介を訪ねて来て,彼は2人の女の愛にはさまれて苦悩し,ついに出家する。
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