青春の歌(読み)せいしゅんのうた

日本大百科全書(ニッポニカ) 「青春の歌」の意味・わかりやすい解説

青春の歌
せいしゅんのうた

現代中国の長編小説作者は女流作家楊沫(ようまつ)。1958年初版刊行。大地主の庶子として生まれた純情な美少女林道静が、満州事変から日中全面戦争直前までの民族的危機のなかで、自活の道を求めて悪戦苦闘しながら、芦嘉川(ろかせん)、林紅、江華らの指導によってしだいに共産党に近づき、当時の北京(ペキン)における学生運動と党の地下活動に参加するなかで、勇敢な共産主義者に成長していく姿を描いてベストセラーとなった。

前田利昭

『島田政雄・三好一訳『青春の歌』(1960・至誠堂)』

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