化学辞典 第2版 「非分散型赤外ガス分析計」の解説
非分散型赤外ガス分析計
ヒブンサンガタセキガイガスブンセキケイ
nondispersive infrared gas analyzer
赤外線ガス分析法の一種.連続赤外光源からの赤外線をプリズムや回折格子などで分散させることなく,そのまま試料気体中を通過させ,フィルターまたは選択的検出器を用いて,気体の特有波長での赤外線吸収を測定することにより分析を行う装置.もっとも一般的に用いられている型は,一対の赤外光源,回転セクター,並置された比較セルと試料セル,中央に隔膜をもつ気体を入れた検出器からなっている.比較セルと試料セル中の気体の赤外線吸収強度の差により,検出器の隔膜の両側に温度差,したがって圧力差が生じ,これによる隔膜の変位をコンデンサーの容量変化にかえて電気的に増幅する.自動車排気ガス中の一酸化炭素(0~12%),炭化水素(0~10000 ppm)などの簡便かつ連続的測定法として広く用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報