非計画購買(読み)ひけいかくこうばい(英語表記)unplanned purchasing

知恵蔵 「非計画購買」の解説

非計画購買

入店する前には購入計画のなかった商品を結果的に購入してしまうこと。いわゆる純粋な衝動購買(衝動買い)のほかにも、次のような非計画購買のタイプが存在する。(1)家庭内の在庫切れや広告などを店内で思い出すことで生まれる想起衝動購買、(2)店員推奨による提案受け入れ型衝動購買、(3)特売クーポン等の条件次第で購入予定品目を店内で決定する計画的衝動購買など。いくつかの調査によれば、大型スーパーでの日常的な買い物における非計画購買品目数の割合は、7〜8割ともいわれている。また、店内の滞留時間が長くなると非計画購買率が上がり、結果として、客単価も上昇する傾向がある。そのため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでは、客導線を長くするような売り場配置を考えたり、付帯施設を充実させアメニティーを高めたりすることで、無意識のうちに買物客の滞留時間が長くなるような工夫がなされている。

(高橋郁夫 慶應義塾大学教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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