日本歴史地名大系 「鞍賀多和城跡」の解説 鞍賀多和城跡くらがたわじようあと 和歌山県:日高郡日高町原谷村鞍賀多和城跡[現在地名]日高町原谷原谷(はらだに)の東方山中、標高四八〇メートルにある。長尾(ながお)城ともいい、崎山飛騨守家正の築いた山城。大小六つの曲輪からなり、二重の大きな空堀がめぐっている。崎山家正は有田郡中野(なかの)村(現広川町)に居住していたが、大永二年(一五二二)九月、かねてより紀伊国守護畠山氏と確執のあった阿波の三好義長が兵を率いて由良(ゆら)(現由良町)に上陸、池田の小坊子峰(いけだのこぼうしがみね)に城を築いて、これに拠り、当時河内に帰っていた畠山氏の虚に乗じようとした。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報