項垂(読み)うなだれる

精選版 日本国語大辞典 「項垂」の意味・読み・例文・類語

うな‐だ・れる【項垂】

(「うなじ(項)」をたれるの意。古くは「うなたれる」)
[1] 〘自ラ下一〙 うなだ・る 〘自ラ下二〙
① 心配、落胆、悲しみ、恥ずかしさなどのために気持が沈み込んで、頭を前に低く垂れる。物思い、そのほか物事にふけっているときなど、首を前に傾ける。うつむく。
書紀(720)神代下(水戸本訓)「是の時に弟(おとのみこと)海浜(うみべた)に往きて、(ウナタレ)(めぐ)りて愁へ吟(さまよ)ふ」
② (「うな」の意が忘れられて) 下へ垂れる。垂れさがる。また、比喩的に草花などがしおれる。
日葡辞書(1603‐04)「ホウガ vnataruru(ウナタルル)
[2] 〘他ラ下一〙 うなだ・る 〘他ラ下二〙 (「うな」の意が忘れられて) 頭、首などを、前に傾ける。たれるようにする。
今昔(1120頃か)四「仏、頭(かしら)をうな垂(たれ)て立ち給へり」

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