預託証書(読み)よたくしょうしょ

ASCII.jpデジタル用語辞典 「預託証書」の解説

預託証書

預託証券(DR)と同義語。ある国の発行企業の株式を、海外でも流通させることを目的に、その株式を銀行信託銀行に預託し、その代替として海外で発行される証券のこと。預託証券が発行される市場によって、米国預託証券(ADR)、欧州預託証券(EDR)、ドイツ無記名証券(GBC)などがあり、なかでもADRが最も有名。株式と同様に証券取引所等で取引され、流通される市場や形態によって多様である。日本企業では、ソニーが初めてニューヨーク証券取引所に預託証券を上場させ、現在、20社近くの日本企業がADRを発行している。

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知恵蔵 「預託証書」の解説

預託証書

企業が他国の株式市場に上場する際、株式の現物を上場する代わりに現地の銀行などに株式を預託し、この所有権証書としたものを売買する仕組み。株式と同じように売買され、配当を受け取る権利議決権なども株式と同じ。投資家にとっては自国市場への上場であるため時差による株価の変動リスク回避や為替決済の手間などを避けることができる。米国へ上場する企業が使うADR(米国預託証書)が最も一般的だが、日本でも海外、特にアジア企業の上場を誘致するために日本預託証書(JDR)の法制度整備を進めている。

(熊井泰明 証券アナリスト / 2008年)

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