国指定史跡ガイド 「頼山陽居室」の解説
らいさんようきょしつ【頼山陽居室】
広島県広島市中区袋町にある邸宅跡。頼山陽は江戸時代後期の日本を代表する漢学者・文筆家として知られ、1780年(安永9)、儒学者頼春水(しゅんすい)の子として大坂に生まれたが、春水が広島藩の藩儒となったため、広島・袋町の邸宅に移り住んだ。幼少のころから漢学を修め、江戸に遊学して経学を学んだ。21歳のときに脱藩して上方に出奔したが連れ戻され、邸内の一室に幽閉された。幽閉は5年に及び、その間に『日本外史(がいし)』を執筆したとされる。幽閉生活を送った居室が、1936年(昭和11)に国の史跡に指定された。居室は原爆によって焼失したが、1958年(昭和33)に復元され、同じ敷地内に、頼山陽史跡資料館がある。JR山陽新幹線ほか広島駅から広島電鉄「袋町電停」下車、徒歩すぐ。