風神祭(読み)かぜのかみまつり

精選版 日本国語大辞典 「風神祭」の意味・読み・例文・類語

かぜのかみ‐まつり【風神祭】

  1. 〘 名詞 〙 風害を免れて豊作になるよう祈願する祭。大和国奈良県)の広瀬・龍田両神社で四月と七月の四日に行なわれた。風の三郎。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「風神祭〈謂。亦広瀬・龍田二祭也。欲風不吹。稼穡滋登。故有此祭〉」(出典令義解(718)神祇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の風神祭の言及

【大忌祭】より

…広瀬大忌祭ともいう。神祇令の規定では,竜田大社の風神祭と並んで4月,7月の4日に小祀として営まれた。675年(天武4)4月に風神を竜田に,大忌神を広瀬の河曲にまつったのが起源で,以後平安時代末まで毎年おこなわれたことが,六国史や《西宮記》《北山抄》などにみえる。…

【竜田祭】より

…〈神祇令〉(701成立)に定められた祭祀の一つで,風神祭(かぜのかみまつり)ともいう。奈良県生駒郡三郷町立野に鎮座する竜田神社(現,竜田大社)で孟夏(4月)と孟秋(7月)の2度行われた。…

【風祭】より

…作物に暴風の被害がないように祈願する祭り。台風の来襲時期とされる二百十日前後に行うことが多い。旧暦8月1日ころになるので,八朔(はつさく)の行事にもなっている。普通,風日待(かざひまち)といって,仕事を休み,村人が集まって飲食をしたり,風止め籠りなどと称して村の神社にお籠りをするなど,簡単な神祭りの形式をとる。新潟県の弥彦神社の二百二十日の風祭や,兵庫県の伊和神社の二百十日の7日前の風鎮祭など,神社の神事にもなっている。…

※「風神祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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