風谷山(読み)ふうやさん

日本歴史地名大系 「風谷山」の解説

風谷山
ふうやさん

[現在地名]長岡市栖吉町

栖吉すよし集落の東方字中子なかごにあり、標高五二一メートル。のこぎり山の前立の構えをみせる信仰の山。天平八年(七三六)泰澄が開闢し、薬師如来を作って山頂に安置したと伝える。薬師堂の別当は東蓮寺金剛こんごう院といい、山麓風谷にあって真言系当山派修験であった。上杉謙信が川中島の合戦の前に同社に戦勝を祈願し、その利運を喜び、永禄四年(一五六一)に社領一五石を寄進したというが、明らかでない。近世に入り長岡藩主初代牧野忠成が敬信し、別当所へ風谷の山沢のうちで開発の田一反を薬師御洗米領として寄せたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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