飛山横穴群(読み)とびやまよこあなぐん

日本歴史地名大系 「飛山横穴群」の解説

飛山横穴群
とびやまよこあなぐん

[現在地名]大分市東上野

佐賀関さがのせき半島の基部、坂ノ市の海岸砂丘に向けて突出した丘陵の崖面にある。昭和四七年(一九七二)国道一九七号改良工事の際に発見された。この時の発掘調査で三二基の横穴古墳が発掘されたが、工事のため一部を除いて消滅した。古墳はいずれも短い羨道部に単室の玄室をもつ横穴で、玄室の天井は家形・蒲鉾形をなす。ほとんどが未掘墳であったため副葬品も豊富であった。一号墳では轡・金銅製雲珠・懸金具・帯金具などの馬具、刀・刀子・鉄鏃・斧などの鉄製品、勾玉・切子玉・管玉などの装身具類、脚付坩・横瓶・提瓶・坏・高坏などの須恵器を出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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