飯崎村(読み)はんさきむら

日本歴史地名大系 「飯崎村」の解説

飯崎村
はんさきむら

[現在地名]小高町飯崎

北東流する小高川の北岸に位置し、北は小谷おや村、東は南小高村、西は大谷おおたに村。盤崎とも記される。文永九年(一二七二)一〇月二九日の関東下知状(相馬文書)によると、相馬胤村は「陸奥国行方崎・小高両村」などの所領の被相続人を未決のまま死去したが、同日胤村の後家尼に安堵されており、これは小高村と盤崎村のこととみられる。なお年月日未詳の相馬胤村譲状案(同文書)には、後家分のうちの「盤崎」は闕所と注記されるが、同譲状案には検討の余地がある。正安二年(一三〇〇)四月二三日の関東下知状(同文書)には胤村後家尼(阿蓮)遺領として「小高村并盤崎村内釘野」とみえるが、相馬師胤(重胤の父)・胤門(重胤の養父)兄弟の死後、永仁六年(一二九八)これらの所領をめぐって重胤とその叔父胤実との間に相論が発生した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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