飯豊山神社(読み)いいでさんじんじや

日本歴史地名大系 「飯豊山神社」の解説

飯豊山神社
いいでさんじんじや

[現在地名]山都町一ノ木

飯豊山を神体山とし、同山山頂に一王子から五王子までの五社五神を祀り、麓のいち集落には遥拝殿がある。旧県社。祭神は御井命・味耜高彦根命・下照姫命・事代主命・高照姫命の五柱。この五神は明治一一年(一八七八)の「社寺明細帳」、同二六年の「神社明細帳」では順に一王子から五王子までに各々対応されると考えられているが、近世には一王子が味耜高彦根命(本地仏は法界虚空蔵菩薩)、二王子は下照姫命(同金剛虚空蔵菩薩)、三王子を事代主命(同宝光虚空蔵菩薩)、四王子を高光姫命(同蓮華虚空蔵菩薩)、五王子を御井命(同業用虚空蔵菩薩)とし、五王子社・飯豊山五社大権現、あるいは単に飯豊権現などとも称された(享保一四年「飯豊山案内手鏡」山都町史資料集など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の飯豊山神社の言及

【飯豊山】より

…広義には飯豊山地をさし,狭義には古来信仰の対象となった新潟・山形・福島県境にある山(2105m)をさす。山域の大部分は新潟,山形両県に属するが,山頂部の飯豊山神社の境内敷地と南の三国岳から稜線上を延びてくる登山路だけは福島県の領域となっている。これはこの山の歴史が会津藩領の一ノ戸口の宗教登山を中心に作られてきたことを反映するもので,1878年から1917年にわたって法廷で争って決定されたいきさつがある。…

※「飯豊山神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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