養基神社(読み)やぎじんじや

日本歴史地名大系 「養基神社」の解説

養基神社
やぎじんじや

[現在地名]池田町田中 野中

田中たなか集落の西、野中のなか鎮座。旧郷社。祭神は養芸大神とされるが、地元では市杵島姫命を祀ると言伝える。創建年代は未詳だが、「延喜式」神名帳には池田郡一座として「養基ヤキノ神社」とあり、美濃国神名帳には「従五位下八岐ヤキ明神」とみえる。「続日本後紀」嘉祥二年(八四九)七月二二日条に「池田郡養基神預官社、縁霊験也」とあるが、この霊験はかす(春日川)の洪水破堤を食止めたこととする説が出されている。「八岐」も当地が粕川の旧分岐点にあたることから生じたものとされ、当社は治水のために創建されたと推定されている。なお「文徳実録」仁寿二年(八五二)二月二五日条に、天長四年(八二七)美濃介として着任した藤原高房の卒伝が記され、安八あんぱち郡の灌漑用水池の堤防が決壊したので高房が修復しようとしたという記事がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android