…細川政元の時代,洛中に常住し京畿に活動する〈上香西〉と,讃岐在地に蟠踞した〈下香西〉の2流に分かれた。〈上香西〉には一時強盛を誇った香西元長などがあるが,細川氏の衰亡とほぼ命運をともにした。〈下香西〉は讃岐勝賀城・佐料城などを居城とし,綾郡南条・北条,香東・香西などの諸郡に勢力を有し,戦国期には周防大内氏などとも結んだ。…
…(1)年貢公事などに対して半納の意味をもつ半済は鎌倉時代からみられるが,興味ある事実は,15世紀から16世紀初頭にかけて山城国や和泉国の百姓層による年貢減免(半納)動向を意味する半済である。山城の場合,土一揆(つちいつき)を自己の軍事力として組織しようとした香西(こうざい)元長が,土民への半済給付や京の下京への地子銭免除を行ったが,これらを背景に百姓層は年貢の半済(半納)を要求していった。和泉国日根(ひね)荘の百姓も,守護,荘園領主九条家に対し半済(半納)を要求している。…
※「香西元長」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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