香音寺村(読み)こうおんじむら

日本歴史地名大系 「香音寺村」の解説

香音寺村
こうおんじむら

[現在地名]智頭町早瀬はやせ

早瀬村の西に位置し、集落土師はじ川左岸に発達する。「こうじ」ともよぶ。村名はかつて当地にあった寺院光恩こうおん寺に由来するという。享保一六年(一七三一)の因府ヨリ備前岡山海道記(因州記)などによると、土師川右岸を通る備前街道は古くは当地を通過していたといい、洪水により土師川の河道は当地付近で幾度か変化したともいう。「瑞石歴代雑記」文和二年(一三五三)条によると同年寂室元光(近江永源寺の開山)は聖厳によって智頭郡土師村に建立された「天桂山光恩寺」の開山として招請された。元光は同寺に一年ほど住し(松嶺秀禅師行状)、貞治四年(一三六五)九月三日には聖厳の素意に基づき同寺住持職は元光の弟子が相続すべきことを定めている(「元光置文」吉田文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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