土師川(読み)はぜがわ

日本歴史地名大系 「土師川」の解説

土師川
はぜがわ

由良川の支流。船井郡丹波たんば町・同郡瑞穂みずほ町・兵庫県多紀たき郡篠山町の三町境にあるひつヶ岳(五八二・一メートル)から発し、瑞穂町の井尻いじり水原みわらを経て同町下大久保しもおおくぼの西で船井郡を出、天田郡三和みわ町に入る。その間井尻の東およそ標高一九〇メートルの所が、由良川の上流での一大支流高屋たかや川との分水点である。三和町内を蛇行しながら西北に流れ、福知山萩原はぎわらに至るが、この間友淵ともぶち(兵庫県多紀郡西紀町から流下)細見ほそみ(三和町細見谷を流下)川合かわい(三和町川合谷を流下)寺尾てらお(三和町寺尾谷を流下)を合わせる。

萩原からは生野いくの段丘の東を回って三俣みまたに出る。


土師川
はじがわ

那岐なぎ山北麓に源を発し、北流し河津原こうづわら東宇塚ひがしうづか・西宇塚の集落付近で東に流路を変える。野原のばら辺りより再び緩やかに北流して智頭千代川に注ぐ。栃本とちもと奥本おくもと川が合流し、野原で真鹿野まがの川が、早瀬はやせ大屋おおや川が、埴師はにし天木あまぎ川が、山根やまね穂見ほのみ川が(以上いずれも右岸に)、そして智頭で新見にいみ川が左岸に合する。流路延長一二・五キロ、流域面積八九・六平方キロの河川で、千代川水系の一級河川に指定されている。一帯は中生代白亜紀に貫入した花崗岩地帯で、岩石の風化が進むと河川による浸食も進行し、壮年期の地形を形成している。流域には河川がつくる谷底平野が発達し、当河川を挟む両岸の山地と谷底平野の接する辺りには小さな扇状地や岩錐地形がみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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