骨髄性白血病(読み)こつずいせいはっけつびょう(その他表記)myelogenous leukemia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「骨髄性白血病」の意味・わかりやすい解説

骨髄性白血病
こつずいせいはっけつびょう
myelogenous leukemia

骨髄から幼弱な細胞がどんどんつくられる型の白血病で,急性症と慢性症とに分れる。成人では急性骨髄性白血病が多い。白血球数は,健常者では 7000mm3程度であるが,急性症では数万から 10万程度,慢性症では十数万から数十万に達する。症状は,急性症では発熱出血傾向,易感染性で始るが,慢性症では全身倦怠感,脱力感,顔面蒼白,微熱,胃腸症状,鼻出血皮下出血などで,巨大な脾腫を触れるが,リンパ節肥大は軽度である。皮膚 瘙痒感発疹,胸骨叩打痛がみられることもある。経過は急性症では1~2年,慢性症では4~5年。予後は不良であるが最近は抗白血病薬で軽快して,治療成績は著しく向上している。

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世界大百科事典(旧版)内の骨髄性白血病の言及

【白血病】より

…白血球生成組織は骨髄とリンパ系があり,それぞれの組織系で生成される白血球は機能的にも形態的にも容易に区別される。白血病の白血球もそのいずれかの特徴を示すことが多いので,まず骨髄性白血病とリンパ性白血病のいずれかに大別され,そのおのおのについて,さらに細かい特徴に基づいて分類されることが多い。しかし,なかには骨髄性ともリンパ性とも断定できない白血病の白血球もある。…

※「骨髄性白血病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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