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白血病 はっけつびょう leukemia

9件 の用語解説(白血病の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

白血病
はっけつびょう
leukemia

白血球の悪性腫瘍。血流のなかに病的な幼若細胞 (白血病細胞) が現れ,肝,脾,腎,肺,脳,リンパ節などで増殖し,出血,悪液質,感染症などの合併症を起す。普通は,白血球数が正常値 (5000~8000/mm3) の数倍にもなるが,増加しないものもある (非白血性白血病) 。

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白血病
はっけつびょう
Leukosis

ミクソウイルスを原因とするニワトリの病気。リンパ性白血病,赤芽球性白血病,骨髄性白血病などが含まれ,特にリンパ性白血病の被害が大きい。介卵感染し,120日齢以上の成鶏,ブロイラーに発生する。

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デジタル大辞泉の解説

はっけつ‐びょう〔ハクケツビヤウ〕【白血病】

血液中の白血球が異常に増加する病気。多いのは急性白血病で、未熟な白血球が増殖して造血・免疫機能が低下し、発熱・貧血・出血傾向脾臓(ひぞう)リンパ節の腫(は)れなどの症状がみられる。慢性白血病は成熟した白血球が増殖するもので、症状は急性に比べると軽度。
[補説]略号と病名
AML(acute myelogenous leukemia)急性骨髄性白血病
ALL(acute lymphoid leukemia)急性リンパ性白血病
CML(chronic myelogenous leukemia)慢性骨髄性白血病
CLL(chronic lymphoid leukemia)慢性リンパ性白血病

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百科事典マイペディアの解説

白血病【はっけつびょう】

造血組織の腫瘍(しゅよう)性疾患で,血液中に白血球が増加し,幼若白血球がみられる。予後不良。原因は(がん)と同じく未確定。原爆症患者に発病率が高く放射線との関係が問題視されている。
→関連項目悪性リンパ腫ARE事件塩酸イリノテカン癌ウイルス希少疾病用医薬品骨髄バンク小児癌成人T細胞白血病成分献血セミパラチンスク核実験場造血幹細胞移植電磁波障害白血球増加症脾腫日和見感染症メルカプトプリンリンパ節腫瘍6-メルカプトプリン

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栄養・生化学辞典の解説

白血病

 造血細胞が腫瘍性病変を起こし,特定の白血球が増加する現象.赤血球血小板などが減少し,感染しやすくなる.

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家庭医学館の解説

はっけつびょう【白血病 (Leukemia)】

◎急性白血病と慢性白血病がある
 骨髄(こつずい)、脾臓(ひぞう)といった血液をつくる器官(造血器(ぞうけつき))で白血球系細胞が無制限に増殖する病気で、いわば造血器のがん、ともいうべき病気です。
 白血病の頻度は低いのですが、年々、高齢化とともに増加傾向にあり、一度発症すると生命にかかわることが多い点が問題です。
 確かな原因はまだ不明ですが、ウイルス感染、放射線の照射、発がん性のある薬物、有機溶媒(ゆうきようばい)(有機物を溶かすために使う液体)との接触、発病しやすい遺伝的な因子などが誘因となって発症すると考えられています。
 おとなにおこる成人(せいじん)T細胞白血病(さいぼうはっけつびょう)(「成人T細胞白血病」)は、レトロウイルス呼ばれるウイルスの一種の感染でおこります。この白血病は、欧米に比べて日本で多くみられ、輸血などによって人から人へと感染するといわれています。
 白血病は、増殖する悪性の細胞の種類や病気の経過などから、急性白血病(「急性白血病」)と慢性白血病(「慢性白血病」)に分けられていて、治療の方法も予後もちがってきます。

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世界大百科事典 第2版の解説

はっけつびょう【白血病 leukemia】

認知すべき原因もなく白血球系のある細胞が無制限に増殖し,これら増殖した白血球が血液中に出現ないし増加する病気。血液の悪性腫瘍ともいうべき病気である。白血病という名称は,著しく増加した白血球のため血液が白く見えることから,R.フィルヒョーによってつけられたが(1846),つねに血液中の白血球が増加するわけでなく,正常ないし減少していることもある(非白血性白血病)。
[白血病の原因]
 ウイルスや放射線被曝が原因と考えられるものもあるが,大部分の例で原因は明らかでない。

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大辞林 第三版の解説

はっけつびょう【白血病】

白血球生成組織の悪性腫瘍。病的な幼若白血球が無制限に増殖し、正常な赤血球・白血球・血小板の生成を阻害し、悪液質・出血傾向・重症感染症などをおこす。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

白血病
はっけつびょう

(がん)と同じように、自分自身の白血球が無制限に増加し、放置すれば進行して死に至る病気。白血球が異常に増加して赤い血液が白みを帯びて見えるところから、ドイツの病理学者ウィルヒョーが名づけた。小児の悪性増殖性疾患のなかで最大の頻度を占めている。人種(国別)によって、発生頻度に多少の差と発生する種類に差があり、日本では、人口10万人に対して女性3人、男性4人ぐらいの死亡率である。[伊藤健次郎]

原因

地球上には無数の発癌にかかわる因子が存在するが、なかでも発病に関係の深いものとして、放射線(原爆、水爆をはじめ、検査、治療に用いられている放射線のすべて)、核酸の代謝に直接影響を与えるような化学薬品や医薬品、さらに発癌性物質といわれるもの、ウイルスの感染などがあげられる。そしておそらく10万人中の3、4人は遺伝的に白血病が発生しやすいような遺伝子をもち、そうした遺伝子保有者がこのような誘因に出会ったときに発病すると考えられる。また一方で、白血病に対する免疫力も関係しており、免疫力の低下した場合に発生しやすくなるものとも考えられる。なお、ウイルスは染色体の中に潜り込んで細胞遺伝子に変化をおこし、発病を助長すると考えられている。全年代にわたって発生するが、5~6歳の幼児と60~70歳の高齢者に頻度のピークがみられる。前者(小児白血病)は白血球が量的、質的に活発になる年代で、同時に、保育所などに通い始め、いろいろな誘因に初めて出会う年代でもある。後者は免疫力が自然に低下する年代であり、長い人生の間に数多くの誘因で変調をきたした細胞がたまりやすい年代でもある。[伊藤健次郎]

種類と経過

白血病は、増加している白血球の種類によっていろいろに分類されている。白血球のもとになる芽球や、それに近い幼若な白血球が増加しているものを急性白血病といい、幼若なものも成熟したものもともに増加しているものは慢性白血病という。急性白血病には急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病の二大病型があり、前者では骨髄芽球、前骨髄球が異常に増加しており、後者ではリンパ芽球が増加している。ほかに単球性白血病があり、多くは急性型である。急性白血病では、増加している白血病細胞のために正常な造血の場所が狭められて貧血をおこし、正常白血球も血小板も減少するために、感染症にかかりやすく出血しやすくなる。さらに白血病細胞が全身に広がって肝臓や脾臓(ひぞう)が腫(は)れ(肝脾腫(しゅ))、リンパ性ではリンパ節が腫れてくる(リンパ節腫脹(しゅちょう))。急性前骨髄球性白血病では多くの顆粒(かりゅう)が血中に放出されるため、それがもとで血液が血管中で凝固する。播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)といわれ、これがおこると脳をはじめ全身に血栓症が発生し、血小板、凝固因子が減少し、大出血を引き起こして死亡する。
 慢性白血病は、成熟した白血球が増加するためにあまり強い症状はなく、貧血も軽く、出血もみられない。リンパ性と骨髄性があるが、まれに単球性のこともある。リンパ性では免疫力が低下することがある。肝脾腫は急性型よりさらに著明で、腹部いっぱいに脾臓が腫れることがあり、リンパ性ではリンパ節の腫脹が強く、このように腫れた肝臓、脾臓やリンパ節による圧迫症状がおもな症状である。慢性骨髄性白血病にはフィラデルフィア染色体とよばれる異常染色体が90%の例にみられ、また成熟した顆粒球のアルカリフォスファターゼの含有量が低下しているのが特徴である。さらにまた、多くの例では3、4年目に急性白血病に変化する。これを急性芽球分利という。
 そのほか、好酸球性白血病、好塩基球性白血病、形質細胞性白血病などもまれにみられ、高齢者の急性白血病には白血病細胞が少ない非定型的なものが多い。慢性リンパ性白血病は高齢者に多く、ことに白人に多い型であり、十数年以上元気で生存する場合がある。[伊藤健次郎]

治療

白血病の治療としてもっとも広く用いられているのは化学療法で、抗白血病薬である制癌剤が使われる。異常増殖した白血球(白血病細胞)を完全に消失させ完治させるまで制癌剤を使うと、正常細胞まで障害して生存できなくなるので、間欠的に使用して白血病細胞の数を段階的に減少させ、休薬期間中に正常細胞の回復を図る方法が行われる。これによって自覚および他覚症状が減少し、末梢(まっしょう)血や骨髄の所見が一見正常となる。これを寛解remissionといい、この療法を寛解導入療法という。続いて残存する白血球細胞の増殖を抑制して寛解状態を維持・安定させるための療法が行われ、これを地固め(強化)療法という。これを強力に行えば完全治癒が期待されるわけであるが、実際には治癒を期待するのは困難で、一定期間休薬してから制癌剤を投与することを繰り返す寛解維持療法が行われる。これにより、急性白血病(とくに小児白血病の急性リンパ性白血病)の長期生存者が増加しつつあり、外来通院や社会復帰が可能となってきた。しかし、白血病全体からみると、依然として予後の非常に悪い疾患であることに変わりはない。[伊藤健次郎]

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世界大百科事典内の白血病の言及

【癌】より

…これでわかるように,癌は多くの場合〈固い塊〉として出現するが,皮膚や消化管の癌では,表面を薄く広がっている場合もある。白血病では,癌は血中を流れたり,組織に瀰漫(びまん)性に入り込んでいて,必ずしも形をなさない。
【癌の種類】
 異常な細胞が過剰に増生してつくる組織の塊を,腫瘍tumorあるいは新生物neoplasmという。…

【血液】より

…貧血に対して赤血球数が増加する病気を赤血球増加症(多血症)といい,腫瘍性増殖によるものと,心臓や肺疾患のために生ずる続発性のものがある。(2)白血球の異常による病気 癌のように白血球が無秩序に増殖し,そのため役にたつ正常の白血球や赤血球,血小板の産生が妨げられるのが白血病である。どの系統の血球が腫瘍になったかにより,顆粒球性,リンパ球性,単球性に分け,また白血病の細胞が成熟する傾向を示さず,急激な経過をとる急性白血病と,成熟傾向があり,ゆっくりした経過をたどる慢性白血病に分類される。…

【原子爆弾症】より

…ABCC(現,放射線影響研究所)を主とする追跡研究の結果によると,原爆被爆者では悪性腫瘍の発症率が,被爆しなかった人々との間で,統計的に有意に増加している。とくに骨髄性白血病の年間発症率は,被爆後2年後からしだいに高くなり,5~8年後にはピークに達し,対照群の約10倍になっている。しかし,その後しだいに発症率は低下し,20年後以降は対照群との差がなくなりつつある。…

【小児癌】より

…小児癌には,成人にはほとんどみられることのない特有なものと,成人にも小児にもみられるものとがある。前者には神経芽腫,ウイルムス腫瘍,網膜芽細胞腫,肝芽腫などがあり,後者には白血病,悪性リンパ腫,脳腫瘍などがある。しかし,どちらともいえないものや,また同じ病名でも,成人と小児とでは病型が異なり,症状や治療法の違うものが少なくない。…

【ネコ(猫)】より

…治療は対症療法しかなく,予防ワクチンもないが,大流行はみられない。(4)白血病 ネコ白血病ウイルスによって起こる血液の癌であるが,感染しても必ず白血病になるわけではない。しかし,他の病気に対する抵抗力の低下,貧血,腎不全など多彩な症状を現すやっかいな感染症である。…

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