20世紀日本人名事典 「高取稚成」の解説
高取 稚成
タカトリ ワカナリ
明治〜昭和期の日本画家
- 生年
- 慶応3年5月19日(1867年)
- 没年
- 昭和10(1935)年1月30日
- 出生地
- 佐賀県神崎郡松熊村
- 本名
- 高取 熊夫
- 別名
- 別号=山楼戸,山桜
- 経歴
- 住吉広賢に大和絵を学び、明治16年広賢没後土佐派の山名貫義に師事、また松原佐久に有職故実を学ぶ。18〜21年の皇居造営では下絵等を描いて参加、以後日本美術協会、日本青年絵画協会に出品する。文展では大正元年「藤房卿の草子」、2年「南淵魚水」、4年「四家文躰」はいずれも3等賞となる。9年帝展推薦となり、13年帝展委員。久邇宮家御用掛、伊勢神宮技芸員、宮内省嘱託を務め、有職故実にのっとり伝統的な大和絵技法を遵守した最後の純土佐派として知られる。代表作は前記の他「大正四年御即位大典絵巻」、明治神宮聖徳記念絵画館壁画「有栖川征東大将軍宮建礼門御通過の図」、昭和4年度皇太神宮式年遷宮絵巻12巻など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報