日本歴史地名大系 「高向神社」の解説
高向神社
たこうじんじや
[現在地名]河内長野市高向
現祭神は素盞嗚命・蛭子命・天児屋根命・菅原道真・保食神・白山姫命。旧村社。慶長一三年(一六〇八)建立の本殿は三間社切妻造であるが扉は五ヵ所にあり、内陣は五つに仕切られる。最初三神を祀っていたのが五神に増加したためこのような構造になったと考えられる(河内長野市史)。内陣には木造女神坐像(平安時代後期)・木造牛頭天王坐像(鎌倉時代)・木造男神坐像(室町時代)の三体が安置され、神像の移動がなかったとすれば当社の由来は平安時代後期までさかのぼる。「新撰姓氏録」(右京皇別)にみえる「高向朝臣 石川同氏、武内宿禰六世孫猪子臣之後也」と結び付け、高向氏一族の祖神を祀ったのが始まりとする説もある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報