高御産巣日神・高皇産霊神(読み)たかみむすひのかみ

精選版 日本国語大辞典 の解説

たかみむすひ‐の‐かみ【高御産巣日神・高皇産霊神】

(「たか」「み」は美称、「むす」は生ずる、「ひ」は霊威の意。生成力の神格化。「たかみむすびのかみ」とも) 記紀などに見える神。「古事記」では、天地が初めて出現した時、天之御中主神(あまのみなかぬしのかみ)についで、神産巣日神(かみむすひのかみ)とともに現われた造化三神の一つ。「日本書紀」では、天地開闢の時には一書にしか認められず、位置づけを異にする。記紀の天孫降臨神話では、司令神として重要な役割を演じ、天照大神成立以前の一時期、宮廷神話および宮廷儀礼において重要な位置をしめた神と考えられる。また、「日本書紀」には皇祖神としての側面をも残す。高御産日神・高御魂神・高皇産霊尊・高御魂命・高魂命とも。高木神(たかぎのかみ)別名がある。
※古事記(712)上「天地初めて発(ひら)けし時、高天原に成れる神の名は、天之御中主神〈略〉次に高御産巣日神(たかみむすひのかみ)

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