高木河内村(読み)たかぎごうちむら

日本歴史地名大系 「高木河内村」の解説

高木河内村
たかぎごうちむら

[現在地名]多久北多久町小侍きたたくまちこざむらい 高木たかぎ川内ごうち

北東に小侍村があり、西はふな山の尾根を境に板屋いたや村と分れ、南は中多久なかだく村に接する。重畳する山間丘陵地帯で、わずかに耕地が東に向かって扇状に開けている。南境を船山に発する郷篠ごうしの(現高木川内川)が南流して、中多久に至り山犬原やまいぬばる川と合流して中通なかどおし川となる。

村名は、「丹邱邑誌」の承応二年(一六五三)の「邑中正税」に「高木河内村」としてあげられているのが、当時の所在を物語る資料として最も早い。肥前国佐嘉領村々目録のうちには記されていないが、同書の貞享二年(一六八五)の「邑中租税」には記され、元禄三年(一六九〇)付出を根とした村落名では中多久村の内に入り、寛政三年(一七九一)御屋形日記(多久家文書)では小侍村の中に組み込んでいる。年代別の石高表をうかがっても、幾つかの集落とそれぞれ合併・分離を繰り返し、実態はとらえがたいが、寛政八年の高木川内村本新田畑帳(同文書)以後の郷村書出には、独立村として収録されるようになる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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