高玉金山跡(読み)たかたまきんざんあと

日本歴史地名大系 「高玉金山跡」の解説

高玉金山跡
たかたまきんざんあと

[現在地名]郡山市熱海町高玉

高玉集落の北方うぐいす山南麓一帯にある金鉱跡の総称。蘆名氏の四大金山の一つで、天正年間(一五七三―九二)に開発されたと伝える。会津領時代も引続き稼働され、二本松藩領時代の寛永二〇年(一六四三)から貞享(一六八四―八八)頃までは、金山奉行を置いて直接経営が行われたが、その後は請負制に改められた(福島県史)。天保一四年(一八四三)の二本松領内金銀山之覚(同書)によれば高玉に鶯山(銀山)、ほつは山・三五郎さんごろう・三五郎山・笹平ささだいら山・行人沢ぎようにんざわ大平おおだいら(以上金山)があった。しかし江戸時代中期以降は鉱山としての存在は認められるものの、当時の技術の未熟さのため深部採鉱が困難であったから、その稼働に関する記録はみられない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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