高竜寺村(読み)こうりゆうじむら

日本歴史地名大系 「高竜寺村」の解説

高竜寺村
こうりゆうじむら

[現在地名]但東町高竜寺

西野々にしのの村の北、高竜寺ヶ岳(六九六・七メートル)の南面、標高約二二〇メートルの高所にある。地名はかつて当地にあった高竜寺に由来する。同寺は嘉承二年(一一〇七)出石郡主政安牟加首牟志布が創建したと伝えられる(但馬国司記)。弘安八年(一二八五)の但馬国太田文には「高滝寺 五町」とみえ、「聖護院御領」「地頭太田三郎次郎入道行願」の注記がある。薬王寺やくおうじ村の薬王寺と同じく京都聖護しようご院の末寺となり、寺領が同院領となったものであろう。地頭太田行願は、ほかに出石郡下里しもざと(比定地未詳)の地頭職と同郷の菊万・宗平両名をもち、太田文の下里郷の項には「惣領行願」「行願妹信政女子」などの注記がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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