高見順日記(読み)たかみじゅんにっき

改訂新版 世界大百科事典 「高見順日記」の意味・わかりやすい解説

高見順日記 (たかみじゅんにっき)

作家高見順の日記。全8巻9冊は1964年から66年にかけて,生前から没後に刊行されたが,内容は敗戦前後を中心とする1941年1月から51年5月までの記録である。ときに新聞の切抜きも加えて,困難な時代を見すえる執念はすさまじい。すぐれた記録文学であり,資料としての価値も高い。没後刊行の《続高見順日記》(1975-77)には,その後死に至るまでの日記と,少年期からの断片を収める。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 鳥居

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む