鬢曽木(読み)びんそぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鬢曽木」の意味・わかりやすい解説

鬢曽木
びんそぎ

古くから、乳児は誕生直後に髪を剃(そ)り、2、3歳になって髪を伸ばし始めたのであるが(これを髪置(かみおき)という)、女子の場合は4歳ごろになって髪の末をそぎ、美しい髪を願う深(ふか)曽木(髪(かみ)曽木)という儀式を行うことがあった。その後、女子の年齢が16歳に達したとき、鬢の先を切って成年に達したことを示す儀式が鬢曽木である。年齢の変化とともに髪形を改めて成年のくぎりとする点は、男子でいえば近世元服に対応するものがあるが、史料上も室町時代以前にはみえないようである(古くは着裳(ちゃくも)が成年の儀式として重要だった)。碁盤の上に女子が吉方(えほう)を向いて立つことなど、大略は深曽木の儀に同じであるが、6月16日に行うものとし、許嫁(いいなずけ)の夫や、父兄鬢親を務めた。その際、饅頭(まんじゅう)に孔(あな)をあけ、そこから月を見る儀式があったため、月見という異称もある。

[杉本一樹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

春になって暖かくなりかけた頃、急に寒さが戻って、地面などがまた凍りつく。《 季語・春 》[初出の実例]「七瀬御秡 同晦日也。〈略〉雪汁いてかへる」(出典:俳諧・誹諧初学抄(1641)初春)...

凍返るの用語解説を読む