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いいなずけ I promessi sposi

世界大百科事典 第2版の解説

いいなずけ【I promessi sposi】

イタリアの作家A.マンゾーニが1827年に著した歴史小説。《婚約者》の訳名でも知られる。1620年代の末,スペインの支配下にあった北イタリアのコモ湖の近くの村が舞台で,いいなずけの青年レンツォと娘ルチアとが結しようとした。ところが横暴な領主ドン・ロドリゴがルチアに目をかけ,臆病な司祭ドン・アボンディオを脅迫し,式を挙げさせない。ルチアの母は弁護士に訴えて解決しようとするが,弁護士もロドリゴの名を聞いて冷たくなる。

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世界大百科事典内のいいなずけの言及

【イタリア文学】より

…史上最もペシミスティックな詩人として世界中に知られたレオパルディは,同時に,特異な哲学と該博な文献学の知識の所有者で,死後に残された膨大な《瞑想集》は彼がロマン主義の時代にありながら,愛国的なロマン主義をはるかに逸脱した精神の持主であることを示している。 それに比べてマンゾーニは,外国勢力の圧政下に苦しむ民衆の男女を主人公に選んで,《いいなずけ》(初版1827,決定版1840)を著した。このスコット流の長編小説が国家統一期の精神界に大きな影響を及ぼしたのは,第1に外国の圧迫をはねのけるという社会的目標を扱っていたこと,第2にカトリシズムの精神が(あたかも《神曲》における三位一体説のごとく)作品の隅々にまで浸透していたこと,そして第3にトスカナ語に基準を置く洗練されたイタリア語の文章で表現したこと,の三つの主要な理由による。…

【マンゾーニ】より

…マンゾーニははじめその母方の影響を強く受け,無神論に傾いたが,1808年エンリケッタ・ブロンデルと結婚,その影響下にジャンセニスムの色彩の強いカトリックに改宗した。この改宗を転機にキリスト教的理想と自由・平等・博愛の精神を結びつけた詩や戯曲を書いたが,彼の名を後世にとどめる作品は歴史小説《いいなずけ》(1827)である。マンゾーニはこの小説によって近代イタリア語の模範を作った。…

※「いいなずけ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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