鬼が城山(読み)おにがじようやま

日本歴史地名大系 「鬼が城山」の解説

鬼が城山
おにがじようやま

[現在地名]宇和島市丸穂

北宇和郡津島つしま町との境にある四国山地南部の山。標高一一五一メートル。その北に(一〇八九メートル)うめなる(八八〇メートル)、東南に大久保おおくぼ(一一五八メートル)八面はちめん山、南西権現ごんげん(九五二メートル)などが連なる。鬼が城山の岩石は、花崗岩中生代砂岩・頁岩である。

山名の由来は、南予名物の民俗文化財牛鬼うしおにの形状に似ているためともいい、また鬼王段三郎の伝説によるともいう(伊予温故録)

「不鳴条」の「鬼ケ城山の事」に、宇和島藩と吉田藩が目黒めぐろ(現北宇和郡松野町)をめぐって境界論争を起こし、寛文五年(一六六五)一一月一二日に幕府の出した裁決書に「北ハ鬼ケ城の峰を限東西の境也」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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