魚類中毒(読み)ぎょるいちゅうどく(その他表記)fish poisoning

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「魚類中毒」の意味・わかりやすい解説

魚類中毒
ぎょるいちゅうどく
fish poisoning

魚肉による食中毒で,魚肉の汚染による場合と,毒魚による場合がある。魚肉汚染の場合は,腐敗菌腸炎ビブリオによることが多い。嘔吐,筋力低下,けいれん麻痺腹痛下痢などの症状が出る。胃洗浄または催吐を行い,さらに下剤を用いて体外にすみやかに排出させる。気道を確保し,けいれんに対しては抗けいれん剤を投与する。毒魚で最も危険なのはフグである。フグの卵巣肝臓,腸などにはテトロドトキシンという猛毒がある。この中毒では,食後 30分から5時間以内に口,舌,足のしびれ,神経麻痺を起し,重症では,8時間以内に 30~60%が死亡する。そのほか,ヒラアジは採取場所によって神経毒を有する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

イチロー

[1973~ ]プロ野球選手。愛知の生まれ。本名、鈴木一朗。平成3年(1991)オリックスに入団。平成6年(1994)、当時のプロ野球新記録となる1シーズン210安打を放ち首位打者となる。平成13年(...

イチローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android