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下剤 げざい cathartic

翻訳|cathartic

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

下剤
げざい
cathartic

便を軟らかくするために使う薬剤。ときには排便を促し,胃腸内の異物を取除くためにも使われる。作用の様式によって大きく3つに区別される。 (1) 腸管を刺激して内容物の排出を促す作用をするもの センナ葉,カスカラ樹皮,アロエヤラッパ (メキシコ原産の宿根のつる草) の根,コロシントウリの果肉,ポドフィリン (アメリカミヤオソウの地下茎からとった油) ,クロトン油 (熱帯植物ハズの果実からとった油) ,フェノールフタレイン,甘汞 (かんこう。

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デジタル大辞泉の解説

げ‐ざい【下剤】

排便を促すために用いる薬。下し薬。通じ薬。「下剤を掛ける」

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百科事典マイペディアの解説

下剤【げざい】

大・小腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進して腸の内容物を排出させる薬物。代表的なものを列記すると,粘滑性下剤(植物油),塩類下剤硫酸マグネシウム),刺激性下剤ヒマシ油アロエセンナ葉アントラキノン誘導体),膨張性下剤メチルセルロース)などがある。
→関連項目便秘

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栄養・生化学辞典の解説

下剤

 しゃ下薬ともいう.腸内容物を排除するために用いる薬剤.

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世界大百科事典 第2版の解説

げざい【下剤 cathartic】

排便を促す薬剤。瀉下(しやげ)薬ともいう。その作用の強さから緩下剤と峻下剤に,作用部位から小腸性下剤大腸性下剤に分けられる。小腸性下剤は服用2~3時間後に排便が起こる。有害物排出によいが,栄養不良を起こしやすく連用できない。疝痛,腹鳴,しぶりを伴うことが多い。大腸性下剤では,作用発現までに時間がかかる。しかし,栄養障害を起こさないので,常習の便秘に用いられる。下剤には次のようなものがある。(1)塩類下剤 水溶性で腸管から吸収されにくい塩類を用いると,浸透圧によって水分が吸収されず,逆に腸管腔内に水分が吸引され,腸内容が増量し,排便が促進される。

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大辞林 第三版の解説

げざい【下剤】

排便を促すために用いる薬剤。ひまし油など。下し薬。 「 -を掛ける」 → 緩下剤峻下剤しゆんげざい

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

下剤
げざい

瀉下剤(しゃげざい)ともいい、腸管の運動を亢進(こうしん)させ腸内容物の排泄(はいせつ)を促進し、また糞便(ふんべん)を軟化膨潤させる薬剤。適応は主として便秘の治療にあるが、食中毒や薬物中毒、腸管のX線検査、駆虫薬の投与後などに腸内容物をなるべく完全に排泄させるといった目的にも用いられる。その作用の強弱によって峻下(しゅんげ)剤、軟下剤、緩下剤に分けられているが明確な分類とはいいがたく、現在では作用機序によって粘滑性下剤、膨張性下剤、塩類性下剤、刺激性下剤、浸潤性下剤に分類されている。
(1)粘滑性下剤 鉱油や植物油で腸管から吸収されないものはそのままの形で排泄され、粘膜に潤滑的な効果を与え、また糞便を軟らかくして機械的に排便を容易にする。けいれん性便秘に用いられる。流動パラフィン、オリーブ油、グリセリンなどがある。
(2)膨張性下剤 腸管から吸収されず、腸管内で水を吸収して膨潤し容積を増大することにより腸粘膜を刺激し、腸の蠕動(ぜんどう)(生理的排便反射)を促進して排便を促す薬剤。弛緩(しかん)性便秘に適用され、カルボキシメチルセルロース(CMC)のナトリウム塩が有名であり、寒天、メチルセルロースも用いられる。
(3)塩類性下剤 腸内容物の浸透圧を高めて水分の吸収を少なくし、腸管内に多量の水を貯留し水様便として排出させる。弛緩性便秘用で、腸管から吸収されにくい無機塩が用いられ、硫酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、人工カルルス塩などがある。このうち硫酸マグネシウム、クエン酸マグネシウムは水溶液で投与され、酸化マグネシウムは粉末または水に懸濁して水酸化マグネシウムとして内服される。硫酸マグネシウムは峻下剤、酸化マグネシウムは緩下剤でいずれも繁用されている。
(4)刺激性下剤 腸粘膜を刺激して反射的に蠕動をおこさせる薬剤で、腸炎や腸閉塞(へいそく)などのある場合や老人には不適である。その作用部位から、小腸性下剤と大腸性下剤に分けられる。前者には、ひまし油と甘汞(かんこう)があるが、甘汞は水銀製剤のため現在ではまったく用いられていない。小腸性下剤は食中毒の際などに腸内容物を急速に排出させるために用いるが、栄養障害をおこすので、便秘の治療には不適である。大腸性下剤にはフェノールフタレイン誘導体(フェノバリン)、ビソキサチン(ラキソナリン)、イオウ、ピコスルファートナトリウム(ラキソベロン)のほか、アントラキノン誘導体を有効成分とする生薬(しょうやく)類、大黄、センナ、カスカラサグラダなどがあり、これらの生薬はエキス剤としてまた有効成分を抽出したものが配合剤としてよく用いられる。大黄は粉末として繁用されている。樹脂性峻下剤と称されるものに巴豆(はず)、ヤラッパ、牽牛子(けんごし)があるが、単独では使用されない。
(5)浸潤性下剤 界面活性作用によって糞塊中への水の浸透を促し、腸管からの吸収を抑制して便を軟化膨潤させ腸内容を増大させることにより自然排便を促す。ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)がその例であり、配合剤として用いられる。
 下剤の目的で浣腸(かんちょう)や坐薬(ざやく)を用いることも多い。浣腸にはグリセリンの10~50%液、2~3%の薬用せっけん液が、坐薬としてはグリセリン坐薬がよく用いられる。[幸保文治]

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