日本大百科全書(ニッポニカ) 「鮭ずし」の意味・わかりやすい解説
鮭ずし
さけずし
北海道の郷土料理。北海道でサケをアキアジというが、これを用いた飯(いい)ずしである。サケは三枚におろして水につけるが、その間何回も水を取り替える。水から取り出したサケを5ミリメートルぐらいの厚さに切る。すじこ、ダイコンの短冊切り、ニンジンの花形切り、キュウリの薄輪切り、ショウガの薄い小口切り、3センチメートルぐらいに切った切り昆布、酢、塩、砂糖、酒を用意する。分量は適当でよいが、全体の材料の4分の1ぐらいの米をすこし固めに炊く。それに酢、塩、砂糖、酒などを混ぜ合わせるが、酢の分量は飯の1.5割にする。漬け込む器に飯少々を敷き、その上に野菜、薄切りのサケ、すじこを置き、飯と具を何段にも重ねてササの葉で覆い、重石(おもし)を置いて1か月後に用いる。
[多田鉄之助]