鮮于枢(読み)せんうすう(その他表記)Xian-yu Shu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鮮于枢」の意味・わかりやすい解説

鮮于枢
せんうすう
Xian-yu Shu

[生]宝祐4(1256)/宝祐5(1257)
[没]大徳5(1301)/大徳6(1302)
中国,元の文人。薊県漁陽 (河北省) の人。字は伯機,号は困学民,直寄老人虎林隠士。官は太常寺典簿にいたった。西湖畔の虎林に住み,琴,書,古玩の鑑賞を好んだ。書は張天錫に学び,晋,唐の楷,行書を体得し,懐素風の草書に長じ,当時,趙孟 頫 (ちょうもうふ) と並び称された。『十詩五礼』 (東京国立博物館) が有名。

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世界大百科事典(旧版)内の鮮于枢の言及

【元代美術】より

…彼の伝統に根ざしたこのスタイルは,異民族の支配に圧迫されていた漢民族の士人たちの気風に合致して,元一代をふうびすることになる。鮮于枢(1256‐1301),鄧文原(1258‐1328),虞集,柯九思(1290‐1343)などはこの流れの中の有名な書家であり,またその影響は,西域の遊牧民族出身の康里子山にも及んでいる。しかし,彼らの書はともすれば伝統的で,守旧的なものが多く,芸術的創作としては欠けているところがある。…

※「鮮于枢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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