鰈川村(読み)かれがわむら

日本歴史地名大系 「鰈川村」の解説

鰈川村
かれがわむら

[現在地名]下津町鰈川

下津浦の東南に位置し、下津湾に注ぐ小島こじま川に沿って集落がある。村名は水の枯々に流れる枯川の意で、これを鰈川と書いたものという(続風土記)。西は椒里はじかみさと(現有田市)。慶長検地高目録では村高一三六石余、小物成五斗四升二合。加茂組に属した。宝暦三年(一七五三)改めの加茂組書上(小松原区有文書)によると、本田畑高一三七・三五六石、新田畑高六・七七八石、開起田畑〇・〇五六石、戸数三〇、人数二二四とある。「続風土記」には村高一四四石余、家数三九、人数二〇三とある。

氏神天照大神あまてらすおおかみ(現大神社)で、元禄年中(一六八八―一七〇四)勧請と伝える。浄土真宗本願寺派正光寺は、文明一八年(一四八六)紀州に下向した蓮如に、当村の土豪森藤三太夫が帰依し、明応二年(一四九三)一〇月、自庵を道場としたのに始まるという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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