鳥府志(読み)ちようふし

日本歴史地名大系 「鳥府志」の解説

鳥府志
ちようふし

三巻一〇冊 岡島正義

成立 文政一二年

原本 鳥取県立公文書館(自筆本)

解説 近世初頭より文政期に至る鳥取城および城下町の諸相が、伝来する史料を批判的に検討しつつ綿密に考証されている。上巻には城内および曲輪内、中巻には総構の内、下巻には立川より川外通りと丸山浜坂のことが、著者自身の彩色挿絵を交えて書かれている。首巻には「引用之書並図説」が置かれ、「因幡民談記」「因幡志」など先行する史書地誌類の性格が検討され、諸説信疑が弁ぜられていて、本書の実証的な態度を明らかにしている。なお岡島正義は同じ頃「旧塁鑿覧」を著述羽柴秀吉の鳥取攻め当時の鳥取城の実態を諸書を検討しつつ実際に現地を踏査して明らかにしている。

活字本鳥取県史」六ほか

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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