花田清輝(きよてる)の小説集。1962年(昭和37)2月、講談社刊。雑誌『群像』に発表された『群猿図』(1960.6)、『狐(きつね)草紙』(1961.6)、『みみずく大名』(1962.1)の三話よりなる。兵法が重視され、織田信長の天下統一がなされようとしていた歴史の転形期、その陰に生きたルネサンス的な人間の可能性を、反信長派の武田信虎(のぶとら)(無人斎道有)を中心に、『醒睡笑(せいすいしょう)』の著者安楽庵策伝(あんらくあんさくでん)、三条西実隆(さねたか)・九条植通(たねみち)らの貴族、宣教師カルモナ、カルモナの弟子の信玄の六女松姫らにみ、その人間像を縦横に描いた歴史小説。第16回毎日出版文化賞を受賞、小説家としての地位を確立した。
[石崎 等]
『『筑摩現代文学大系71 花田清輝他』(1978・筑摩書房)』
半夏ともいう。七十二候の一つで,本来は夏至後 10日目から小暑の前日までをいったが,現行暦では太陽の黄経が 100°に達する日 (7月1日か2日) を半夏生とし,雑節の一つとして記載している。この頃半...