鳰の浮き巣(読み)ニオノウキス

デジタル大辞泉 「鳰の浮き巣」の意味・読み・例文・類語

にお‐の‐うきす〔にほ‐〕【×鳰の浮き巣】

カイツブリの巣。アシの間などに作られ、それが水に浮いているように見えるので、和歌などでは、よるべないあわれなものとして詠まれる。 夏》

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精選版 日本国語大辞典 「鳰の浮き巣」の意味・読み・例文・類語

にお【鳰】 の 浮巣(うきす)

  1. ( 葦の間などに巣をつくり、それがあたかも水上に浮いてみえるところからいう ) 鳰鳥の巣。和歌などには、よるべないあわれなもの、不安定なものとしてよまれる。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「子を思ふにほのうき巣のゆられきて捨てじとすれやみがくれもせぬ」(出典:頼政集(1178‐80頃)上)
    2. 「はかなしや風にただよふ波の上に鳰のうきすのさても世にふる〈式子内親王〉」(出典:新千載和歌集(1359)雑上・一八二四)

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「鳰の浮き巣」の解説

鳰の浮巣
におのうきす

歌舞伎浄瑠璃外題
初演
明治32.3(東京・真砂座)

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