① カイツブリ科の水鳥。全長約二六センチメートル、背面は灰褐色で腹面は白く、尾は非常に短い。夏になるとくびの部分が栗色になる。葉状の水かきをもち、巧みに潜水して小魚を捕食する。日本では湖沼、河川にすむ留鳥で、夏、水草を集めて「鳰(にお)の浮巣」と呼ばれる巣を作る。かいつむり。鳰。いっちょうむぐり。むぐっちょ。はっちょうむぐり。息長鳥(しながどり)。《 季語・冬 》 〔伊京集(室町)〕
② カイツブリ科に属する鳥の総称。潜水して魚を捕えて生活する水鳥で、少なくとも繁殖期には淡水にのみすむ。世界に約二〇種あり、日本にはカイツブリのほかに、アカエリカイツブリ、カンムリカイツブリなどが冬鳥として沿岸海域に渡来する。かいつむり。