鸊鷉(読み)かいつぶり

精選版 日本国語大辞典 「鸊鷉」の意味・読み・例文・類語

かいつぶり【鸊鷉】

〘名〙
カイツブリ科水鳥。全長約二六センチメートル、背面は灰褐色で腹面は白く、尾は非常に短い。夏になるとくびの部分が栗色になる。葉状水かきをもち、巧みに潜水して小魚捕食する。日本では湖沼河川にすむ留鳥で、夏、水草を集めて「鳰(にお)浮巣」と呼ばれる巣を作る。かいつむり。鳰。いっちょうむぐり。むぐっちょ。はっちょうむぐり。息長鳥(しながどり)。《季・冬》 〔伊京集(室町)〕
カイツブリ科に属する鳥の総称。潜水して魚を捕えて生活する水鳥で、少なくとも繁殖期には淡水にのみすむ。世界に約二〇種あり、日本にはカイツブリのほかに、アカエリカイツブリカンムリカイツブリなどが冬鳥として沿岸海域に渡来する。かいつむり。

かいつむり【鸊鷉】

色葉字類抄(1177‐81)「鷸 ツラリ 又カイツムリ 鶏属也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「鸊鷉」の意味・読み・例文・類語

かいつぶり【鸊鷉】

カイツブリ科の鳥。全長26センチくらいで、体は丸く、硬い尾羽はない。夏羽は頭部・背面が黒褐色、ほおからくびが栗色で、くちばしの基部に黄色い部分がある。冬羽は灰褐色。湖や沼にすみ、潜水が得意で、小魚などを捕食。キリリリと大きな声で鳴く。4月から水草で巣を作り、「にお浮き巣」とよばれるが、下部は固定してある。ひなは瓜模様があり、親の背に乗って運ばれる。日本では留鳥。にお。におどり。かいつむり。 冬》「野の池や氷らぬかたに―/几董
カイツブリ科の水鳥の総称。1目1科で、カンムリカイツブリ・ハジロカイツブリなど20種が世界に分布

かいつむり【鸊鷉】

カイツブリ別名

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android