デジタル大辞泉 「鳴らす」の意味・読み・例文・類語 なら・す【鳴らす】 [動サ五(四)]1 音を出すようにする。音をひびかせる。「鐘を―・す」「ブザーを―・す」「指を―・す」2 そのことで大変世間の評判をとる。「昔は名投手で―・したものだ」3 やかましく言いたてる。「不平を―・す」「非を―・す」4 音を出して放屁する。おならをする。「誤りていと高く―・してけり」〈今昔・二八・一〇〉[可能]ならせる 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「鳴らす」の意味・読み・例文・類語 なら・す【鳴】 〘 他動詞 サ行五(四) 〙① 鳴るようにする。音をたてさせる。響かせる。[初出の実例]「新室を踏み静む子し手玉鳴(ならす)も 玉の如照りたる君を内にと申せ」(出典:万葉集(8C後)一一・二三五二)② 放屁する。おならを鳴らす。[初出の実例]「僧正の御前に蹲(うずくまり)に久く候ける間に、錯(あやまり)て糸高く鳴してけり」(出典:今昔物語集(1120頃か)二八)③ 名前などを知れわたらせる。評判をとる。[初出の実例]「此世では、はがねをならいた侍が、あの世では、扇子一本に事を欠かせらるるといふは」(出典:虎寛本狂言・武悪(室町末‐近世初))④ あまねく知らせる。広く聞こえさせる。[初出の実例]「罪を鳴らして之を斬る」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉二四)⑤ とりたてていう。いいたてる。「不平を鳴らす」[初出の実例]「安ぞ能く細かに其光景を写して、以国家之盛を鳴すに足らん」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)初) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例