不平(読み)ふへい

精選版 日本国語大辞典「不平」の解説

ふ‐へい【不平】

〘名〙 (形動)
① 平坦でないこと。また、そのさま。
※名語記(1275)三「山は谷、峯、高下、不平なるに」
② 心が穏やかでないこと。心配ごとや悩みなどで心がやすらかでないこと。また、そのさま。
※史記抄(1477)一二「怏々は心が不平な㒵ぞ」 〔史記‐周勃世家〕
③ 事が思うように運ばないので、気持がおさまらないこと。あれこれと不満に思うこと。また、そのさま。
※玉塵抄(1563)二六「物のなって声のするは心にあわぬ不平にしていかることから鳴るぞ」
※すみだ川(1909)〈永井荷風〉五「母にせき立てられて不平だらだら」
④ 公平でないこと。平均していないこと。また、そのさま。
※漢書列伝景徐抄(1477‐1515)陳勝項籍第一「不平にして平均にもせぬぞ」 〔荘子‐列禦寇〕
⑤ 平和でないこと。また、そのさま。
※歌舞伎・川中島東都錦絵(1876)大詰「甲越不平(フヘイ)の対戦も」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「不平」の解説

ふ‐へい【不平】

[名・形動]納得できず不満であること。また、そのさま。「しかられて不平な顔をする」「不平たらたら」
[用法]不平・不満不服――「交渉の結果に不平(不満・不服)をもらす」では三語とも用いられる。◇「不平」は要求が満たされなくて不愉快な思いが態度やことばに出る場合に多く用いる。「『弟ばかりかわいがって』と兄が不平を言う」「政治に対して不平を並べる」◇「不満」は要求の水準に達していないので物足りない、気に入らないと思う意が強い。「与えられた役を不満に思う」「欲求不満」「この成績では不満だ」など「不平」「不服」では置き換えられない。◇「不服」は相手の申し出・条件などに従えない場合に多く用いる。「判決に不服を申し立てる」「一方的な押しつけには不服だ」
[類語]不服不満不満足不足鬱憤うっぷん物足りないあっけない敢え無い飽き足りない食い足りない意に満たない期待外れ当て外れ不本意いら立ちいらつくいら立つ今一いまいち今一つもう一つ不完全燃焼フラストレーション鬱積うっせき不承知心外愚痴繰り言ぐずぐず難色難色を示す首を振る首を横に振る首をひねるかぶりを振る如何なものか口を尖らす苦情文句クレームコンプレイント小言苦言言いがかりいちゃもん嫌み皮肉当て付け毒舌当て擦り揚げ足取り風刺物言い難癖咎め咎め立て

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