日本歴史地名大系 「鶴見町」の解説 鶴見町つるみまち 大分県:南海部郡鶴見町面積:二〇・一七平方キロ(境界未定)佐伯(さいき)湾南岸、豊後水道に長く延びる鶴見半島の北部に位置し、南は米水津(よのうづ)村、西は佐伯市に接する。細長く複雑に続くリアス海岸線には急峻な山地が迫る。町域の大部分は山地で海沿いに吹(ふき)浦など半農半漁の集落が点在している。海部郡に属し、慶長六年(一六〇一)以降佐伯藩領。文化七年(一八一〇)三月一二日伊能忠敬は佐伯城下を出立後吹浦に入り、同一九日にかけ鶴御崎(つるみさき)まで測量している(伊能忠敬測量日記)。鶴見半島の脊梁部には江戸時代末までに構築されていた全長約一七キロに及ぶ「シシガキ」と称される高さ一・五―二メートルの石垣積みがある。これは猪・鹿の被害を防ぐための施設と思われる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報