鶴間村(読み)つるまむら

日本歴史地名大系 「鶴間村」の解説

鶴間村
つるまむら

[現在地名]町田市鶴間

金森かなもり村の南にある。鶴間原はさかい川流域で、現町田市域から神奈川県相模原市上鶴間かみつるまこう鶴間つるまといわれる同県大和市下鶴間にわたる相模原南部の湿地帯を含む広域な原野を称していた。町田市側にも大ヶ谷戸おおがやとたいら池、北方のつる沼、町屋まちや水沼などの多くの沼沢が点在した萱野原で、明徳五年(一三九四)銘の阿弥陀種子板碑が伝存するものの、板碑の数量は市域の他地区に比して少なく、中世には集落が成立しがたい地形であったと考えられる。村の東より相模国鶴間村へ通ずる道は大山おおやま道で、矢倉沢やぐらさわ往還に続いている。北より南へ抜ける同国神奈川宿への道(浜道)もあり、幕末には絹の道として八王子と横浜を結んだ。長享三年(一四八九)四月二五日の渋垂小四郎本知行目録写(渋垂文書)に「小山田保鶴間郷」とみえるものの、渋垂氏の知行として実効があったかどうか未詳。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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