鹿火屋(読み)カビヤ

デジタル大辞泉 「鹿火屋」の意味・読み・例文・類語

かび‐や【鹿火屋/蚊火屋】

《「かひや」とも》田畑を鹿やいのししなどから守るために火をたく番小屋一説に、蚊やり火をたく小屋とも。 秋》
朝霞―が下に鳴くかはづ」〈・二二六五〉

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精選版 日本国語大辞典 「鹿火屋」の意味・読み・例文・類語

かひ‐や【鹿火屋・蚊火屋】

  1. 〘 名詞 〙 ( 後世「かびや」とも ) 語義未詳。鹿火(かひ)を焚(た)くために、山の田畑に設けられた仮小屋の意か。一説に、蚊遣火(かやりび)を焚く小屋。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「朝霞鹿火屋(かひや)が下に鳴く蛙(かはづ)声だに聞かば吾れ恋ひめやも」(出典万葉集(8C後)一〇・二二六五)

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世界大百科事典(旧版)内の鹿火屋の言及

【原石鼎】より

…13年吉野を出て再び放浪生活に入ったが,17年《東京日日新聞》俳句欄を担当,放浪生活に終止符を打った。21年俳誌《鹿火屋(かびや)》を創刊,弟子の育成に専念。37年《花影(かえい)》上梓,健康の衰えに耐えイメージ豊かな作風を示した。…

※「鹿火屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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