番小屋(読み)バンゴヤ

精選版 日本国語大辞典 「番小屋」の意味・読み・例文・類語

ばん‐ごや【番小屋】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代、江戸各町の自身番の詰所となっている小屋。自身番屋。番太郎小屋。番屋。
    1. [初出の実例]「江都の夜多嫁は鮫橋本所より出る。〈略〉番小屋などに宿るを巣多嫁といふとなん」(出典:随筆・麓の色(1768)五)
  3. 番人のいる小屋。番床(ばんどこ)
    1. [初出の実例]「一 村々に先御鷹番と号して、其村の入口に番小屋を造り」(出典:民間省要(1721)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の番小屋の言及

【駄菓子屋】より

…いずれも内容ははっきりしないが,黒砂糖を使ったおこしやあめの類が多かったようである。それらをどこの町でも番太郎が副業として,わらじ,鼻紙,もぐさ,ろうそくなどの荒物(あらもの)とともに番小屋であきなっていた。それで,〈番太郎菓子〉と俗称されたという。…

【番太郎】より

…番人の性格は,都市と農村で,あるいは地域によってさまざまな違いがあり,江戸,大坂,京都の三都だけをとっても大きな差異がある。 江戸の場合,番小屋であるとともに公用,町用を弁ずる会所の機能を併せもった自身番屋には,書役として裏店借(うらだながり)の者などが雇われていたが,彼らは自身番親方とは呼ばれても,番太または番太郎とは呼ばれなかった。江戸で番太または番太郎と呼ばれたのは,町の出入口に置かれた木戸番である。…

※「番小屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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