精選版 日本国語大辞典 「黒吉」の意味・読み・例文・類語 くろ‐きち【黒吉】 〘 名詞 〙① 役者評判記などで位付けの符号の一つ。吉の字を黒い太字で表わしたもので、籠字(かごじ)で白抜きにした白吉よりも上位とする。[初出の実例]「此御かたいまだおとし若なれども〈略〉やがてやがて黒吉に成り給ふべし」(出典:洒落本・交代盤栄記(1754))② 一般に上位、優等、好評、または美貌などの意。[初出の実例]「桟橋の霜を最(も)ちっとふめば、悪しゃれの黒吉(クロきち)は今の間」(出典:洒落本・美地の蠣殻(1779))③ ( 妊娠すると乳首が黒くなるところから ) 妊娠すること。また、その女。[初出の実例]「娵はもふくろ吉になるはづかしさ」(出典:雑俳・柳多留‐一八(1783)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例