精選版 日本国語大辞典 「黒皮」の意味・読み・例文・類語
くろ‐かわ‥かは【黒皮・黒革】
- 〘 名詞 〙
- ① 藍で深く染めたかわ。鎧(よろい)の威(おどし)などに用いる。
- [初出の実例]「長八尺許りなる男の一荒れ荒れたるが、鏁(くさり)の上に黒皮の鎧を著」(出典:太平記(14C後)一七)
- ② 黒色に染めたかわ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- ③ 工芸で、金属の表面がでこぼこであること。鋳あげたままで磨いていない鋳物をいう語。
- ④ イボタケ科のキノコ。秋、各地の針葉樹林の地上に群生する。傘は径五~二〇センチメートルで、はじめまんじゅう形だが、のちに扁平となり周辺部は下に巻く。茎は太く短い。表面ははじめ灰白色で、のち鼠色から黒ずむ。肉は厚く白い。苦味があるが、ゆでて大根おろしとあえたり、酢の物にして食べる。くろかわたけ。なべたけ。うしびたい。