鼠返し(読み)ネズミガエシ

デジタル大辞泉 「鼠返し」の意味・読み・例文・類語

ねずみ‐がえし〔‐がへし〕【×鼠返し】

ネズミ侵入を阻むための装置校倉あぜくら板倉支柱や蔵の入り口に取り付ける逆斜面の板の類。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鼠返し」の意味・読み・例文・類語

ねずみ‐がえし‥がへし【鼠返】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 鼠がはいりこむのを防ぐために、建物床下の柱、また、船の係留索などに設ける仕掛け。〔紙上蜃気(1758)〕
  3. ねずみ色に染め直すこと。また、その染め直したもの。
    1. [初出の実例]「中着もつむぎの鼠返しにうきす小もんまがひ」(出典:洒落本・辰巳婦言(1798)四つ明の部)

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世界大百科事典(旧版)内の鼠返しの言及

【ネズミ(鼠)】より

…古代にも高床倉庫の柱の上部に平板をとりつけたネズミ除けが登呂遺跡などで発見されることから,その被害は多かったと思われ,現代の民俗でも八丈島その他の高床倉に同様の構造が認められる。また梁から縄を下げ食料品をつるして蓄える土地では,縄の中途に円板を通してネズミがつくのを防ぎ,これをネズミ返しと呼んでいる。このようにネズミは大きな害敵であったので,時を定めて食物を供え,そのきげんをとり結ぶことで被害を避けようとする行為が習俗化したらしい。…

※「鼠返し」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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