鼻の先(読み)ハナノサキ

デジタル大辞泉 「鼻の先」の意味・読み・例文・類語

はな‐の‐さき【鼻の先】

鼻の先端。鼻の頭。はなさき。「鼻の先で笑う」
すぐ目の前。目前。「目的地はすぐ鼻の先にある」
あさはかな知恵目先の考え。
「―の智恵をもって」〈色道大鏡・五〉

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精選版 日本国語大辞典 「鼻の先」の意味・読み・例文・類語

はな【鼻】 の 先(さき)

  1. 鼻の先端。鼻の頭。はながしら。
    1. [初出の実例]「郢の国の人が鼻のさきに白土が蠅ほどついたを」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)二)
  2. すぐ目の前。近いところ。目前。まのあたり。目さき。
    1. [初出の実例]「鼻のさきなることをお知りあらぬか」(出典:咄本・醒睡笑(1628)四)
    2. 「前の一四五番地のすぐ鼻の先だ」(出典:赤い自転車(1952)〈阿川弘之〉)
  3. 顔の表面顔面表情
    1. [初出の実例]「悦喜鼻の先にあらはなり」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)一)
  4. 通り一遍のこと。うわつらだけのこと。口先だけのこと。
    1. [初出の実例]「鼻のさき斗で恋せぬ証拠は是成」(出典:浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)上)
  5. はなのさきぢえ(鼻先知恵)
    1. [初出の実例]「そこたたく・ふんふんといや阿房(ハナノサキ)」(出典:雑俳・軽口頓作(1709))

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