目先(読み)メサキ

デジタル大辞泉 「目先」の意味・読み・例文・類語

め‐さき【目先/目前】

すぐ目の前。眼前。「恋敵の顔が―にちらつく」
目の前にある物事。その時その場。当座。「―の利益を追う」「―のことにとらわれる」
ごく近い将来を見通すこと。また、先の見通し。「―の見えない人」
[類語](1視野視界死角眼界眼中眼前面前目の前現前鼻先目前まのあたり鼻面はなづら鼻っつら前面正面真ん前手前先方直前目と鼻の先手近い程近い近い間近い間近じきすぐ至近近く手が届く指呼しこ咫尺しせき目睫もくしょう目睫もくしょうかん身近手近卑近身辺そば傍ら手元付近近辺近傍近所最寄りもと足元座右左右手回り身の回り/(3先行き将来今後未来近未来行く末末末前途向後自今来たる行く先行く手行く行く行方先先生い先あとのちあとあとのちのち後年他年この後これから向こう

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精選版 日本国語大辞典 「目先」の意味・読み・例文・類語

め‐さき【目先・目前】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 目の前。眼前。
    1. [初出の実例]「くろめんと心配れど目先(さキ)に瀬尾、油断せぬ顔」(出典浄瑠璃源平布引滝(1749)三)
    2. 「其人の面影而已(のみ)常に眼前(メサキ)にちらついて」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
  3. すぐ先の見通し。ごく近い将来の見通し。
    1. [初出の実例]「目先(メサキ)の見えない奴等だ」(出典:歌舞伎・𢅻雑石尊贐(1823)中幕)
  4. 当座の処置。現在の状況を見はからう機転
    1. [初出の実例]「目さきがよっぽど上手だのう」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初)
  5. 当座の見た様子や形。そのとき、その場の趣向。→目先を変える
    1. [初出の実例]「古代花兜なんどの一寸目先(メサキ)の変ったものがないでもなかった」(出典:東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉五月暦)
  6. 当座。また、ごく近い将来。「目先のことにとらわれる」
  7. 相場で、一〇日から一か月以内の将来の変動。
    1. [初出の実例]「市場は〈略〉一体に目先尚昂騰の趨勢に見へたりといふ」(出典:中外商業新報‐明治三六年(1903)二月一七日)

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世界大百科事典(旧版)内の目先の言及

【取引所】より

… 塩漬け買った株が値下がりし,やむなく将来値上がりすることを期待して,じっと持ちつづけることをいう。また,目先的な値上がりより中・長期的観点から値上がりを期待して,安値圏にある株に投資することを〈塩漬投資〉ともいう。 しこり大商いで信用取引の買残高が増大したあと,相場の反落で動きがとれなくなっている状態をいう。…

※「目先」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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