少間池跡(読み)さやまいけあと

日本歴史地名大系 「少間池跡」の解説

少間池跡
さやまいけあと

[現在地名]川本町瀬山

八幡神社の北東、村道に接する田の傍らにあった小さな池。北東約一キロの櫛挽くしびき台地末端に標高八一・三メートルの残丘少間山(沙山・狭山とも記す)があり、現在は観音かんのん山とよばれる。渡辺崋山はその著書「訪録」のなかで、この山裾にあったため少間池と称したとしている。天台僧の歌人尭恵は、文明一八年(一四八六)美濃国から北陸路を経て武蔵・相模へ至る旅日記「北国紀行」を著しているが、そのなかに載る一首「氷ゐし汀の枯野踏み分て行は狭山が池の朝風」は、この池を詠んだものといわれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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